- 佐藤 寿子
「どうせ…」と思う時、あなたは学習性無力感の罠にハマっているかも!?
「どうせ…うまくいきっこない」、「何をしてもうまくいかない」…
何かしようかと思った時にささやく、もう一人の自分の声。
こんなことってないですか?「あなたには無理」と言われたことを思い出して、踏ん切りつかないなど…そういった経験もあるかもしれません。
今回は、人間の持つ傾向を分解して考えみようという感じです。
分解すると、少し楽になることもあるので…!
Wikipediaによると、学習性無力感とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象である。
サックリ言うと、ストレスに置かれた状況の中、自らその状況から打破する力を奪われてしまうこと。無気力を学習(学んでしまう)してしまうことに繋がります。
これは、有名な実験でも証明されています。
ポジティブ心理学のセリグマンの犬の実験です。(私は犬が好きなので辛い…話)
ボタンを押すと電気ショックが止められる装置のついた場所に犬Aを入れます。
また、犬Bは、何をしても電気ショックを止めることのできない場所に入れ、
AとBの行動を観察。その後、犬Aは、回避する方法を学習し、脱出したものの、犬Bは何をしても止められないことを学習し、何も行動をしなくなり電気ショックを受け続けるという結果が出ました。
このように、
自分が何をやっても結果が変わらないと学習することで、どんな状況に対しても行動を起こさなくなってしまうのです。
ちなみに、人に対しても証明がされています。“ストレスに置かれた状態”とはいじめやハラスメントのようなこともありますし、働く上だと「周りに否定された」と感じることも引き起こす原因になるかと思います。
例えば、仕事をする上で、周りの人が良かれと思って、ある一人にアドバイスしたことも、当人にとっては「ダメ出しされた」と感じて、「何をしても無理だ」と思い至って、無気力に繋がってしまうこともありません。
ただ、
何もアドバイスをしない、ということはではなく、相手の立場に立って考えて伝えることが大切だと思います。
本当に伝えたいことは内容だと思います。相手に理解できないようなことを一方的に言っても、言ったことにはなりませんよね?確かに、伝えることは難しいことでもありますが…アサーティブ(「I'm OK」、「You're OK」の状態)なコミュニケーションを取り入れてもいいかもしれません。(アサーティブはまた改めて書きます!)
また、ご本人に関しては、変えられないこと(過去に言われたことなど)に原因を置くのではなく、変えられる原因、すなわち「この状況だと、ここを改善するとうまくいく」など取り組めるように意識的に変えていくことをお勧めます。
ですので、何かしようと思った時に「どうせ…」という心の声が出てきた時に無気力の傾向があることを踏まえ考えることや、行動していくことがいいかと思います。
この無力感って、心の動きがフリーズしちゃうことに繋がるとも感じているので、私は毎日、楽しかったことを寝る前に思い出したりして寝ています。
何もない日でも、「今日はラジオで言っていたこんな言葉、素敵だったな」、「今日は美味しいご飯が作れた♪」「朝早く起きれた!」などささやかなことでもいいと思っています。小さいことでも感性がある自分、素敵じゃないですか?
少しずつ、できることをやってみましょう~
