- 佐藤 寿子
「AかBしかない…」って本当?もしかして「全か無かの思考」かも???
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
今日は、「認知の歪み」について。これは、みんな持っているものです。
「普通、~じゃない?」や、「~すべきじゃない」といったフレーズって
意外に使っていません??
日々の生活の上でも、悩んでいる時など困った時にでも、本当によく出てくるもの(捉え方)だったりします。否定的な自動思考という、すっと出てくる考え方でもあります。問題に直面すると周りが見えることもあるので…サクッと知っておくと、「あぁ、今 私、”認知の歪み”にハマっているな」と客観視できるようになります。少しずつかもですが。
では、いってみましょう!Wikipediaによると…
認知の歪みとは、誇張的で非合理的な思考パターン(irrational thought pattern)である。これらは精神病理状態(とりわけ抑うつや不安)を永続化させうるとされている。この概念は精神科医アーロン・ベックが基礎を築き、彼の弟子のデビッド・D・バーンズがその研究を引き継いだ。
こちらの「認知の歪み」には10つありますが、本日は「全か無か思考」です!
グレーがなく、物事の全てを白か黒かで認識するという、誤った二分法を用いること。
オール・オア・ナッシングであり、少しでもミスがあれば完全な失敗だと考える。
真実でも、真実らしくもない場合でも、「常に」、「すべて」、「決して」など
といった言葉を使うのが特徴。
例えば、「このプレゼンが失敗したら、これまでのキャリアが台無しだ」というような極端な思考です。
完璧主義の人が陥りやすい傾向だともいわれています。完璧主義っていうのも、人それぞれだと思いますが…
ポイントとしては、「完全に使わないことを目指す」のではなく、その考えが自分自身を追い込んでいるだとしたら、少し捉え方をゆるめることをお勧めします。
タイトルにあるように、「AかBかしかない」と思った時に、
「A+B」や「AもBも」というように大きく捉えてみる。
白か黒ではなく、グレーを目指してみるとか。
色々と試してみてもいいんじゃないかなと思います。
まだ検討が進んでいないのに、どちらかに決める必要はないし。
その決心を焦らせているものがあるとしたら、それは何でしょう?
自分を見つめてみましょう。答えは自分の中にあります。
じゃあ、どう捉え直すのか?手短にできるとすれば、
ノートに感情を書き出すこともいいかもしれません。
書き方としては…
①どんな時に、どんな感情か?(どんな自動思考が出ているか)
②どんな認知の歪みに当てはまるか
③否定的ではない合理的な自動思考で捉え直す
先ほどの例で捉え直すと…
「このプレゼンが失敗したら、これまでのキャリアが台無しだ」
①4月×日、入社5年目の社員を対象に業務研究発表会がある。このプレゼンに成功すると、今年秋の異動に少なからず影響してくると聞いている。同僚の中にも優秀なメンバーもいるが…どうしても失敗できない!今後の昇進にもかかわってくる…!これがうまくいかなかったら、もう終わりだ。
↓
②全か無か思考
↓
③「他の同僚と比べても、成長速度は遅くない。プレゼン1回の失敗でこれからのキャリアが全て決まるわけではない。失敗してもいいから、自分らしく伝わるように頑張ろう!」
ちょっと極端ですが、こんな感じです。「書くのが面倒、話すほうが整理しやすい」のであれば、キャリアカウンセリングなどを利用することもいいこともしれません。
ちなみに、残りの9つは、「過度の一般化」、「心のフィルター・選択的抽象化」、「過大評価(拡大解釈)と過小評価」、「感情的決めつけ」、「マイナス化志向、破滅的思考」、「結論の飛躍」、「すべき思考」、「レッテル貼り、ラベリング」、「個人か、自責思考」があります。
